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たまりかけてる水を押し出したいがために 閉じ込めてる記憶を引っ張り出して 眼から水を出してあげた
子どもの頃ねむれないとき わたしは ぱぱねれないよ、怖い夢見た と、隣の部屋でねむる父を呼んだ 父は両足でわたしの足を挟んで 両手でわたしの身体を包み 大丈夫だよ、と言って安心させてくれた ようやくわたしはねむることができたのだった
やさしかったひと、わたしもやさしくなりたいのです。
ぎゅっと抱きしめてあげたかった。
わたしが子供の頃そうされたように。
まだまだ流れ出てくるものがある、
涙以上のもの、
存在しないあなたにしてあげたかったいろいろなことが、たくさんたくさん出てくるので、くるしいね。時々はこういう風におもうことをゆるしてね、人のことを想うといつだってくるしさが伴うね、唯一無二の父へ。