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恋人がいるが、好きかどうかわからない。最近は歩いているときに、女の人ばかりに目がいく。綺麗な人を見たいと思う。教習所が終わって、どっと疲れ、家に帰ると途端に安心した。この狭い部屋の方が、すごくすごく好きだ。この部屋がある限り、ずっと一人でいられると思ってしまう。
いろんなことを考えながら、りんごを切って食べ、納豆をかき混ぜカレーに入れ、硬いゴマパンを無心で頬張ったりした。
ラインの友達やフェースブックの繋がりをことごとく消したいと思った。
仕事を辞める気でいたが、仕事は仕事だと割り切れば、あんまり悪くないかなと思う。
とにかくひとりでいたい。仕事が終わったらすぐに家に帰りたい。
一週間で、5冊の本を買った。
クライスラーのバイオリンを毎日聞いている。人生の、悲しみと甘さをすくったような音を出す人だ。
恋人がここにきているとき 好きなだけひとりにさせてくれたが わたしは誰かの恋人という時点で それはもうひとりではない、ずっと一人で良い。
お婆さんになった時のことをよく考える。オールナイトの映画に、一人で来らような、ひとりだけれど確実に満たされているような、そんなお婆さんになりたい。
申し訳ないけれど、やっぱり誰とも一緒にいられないなとおもう。
ひとりは 満たされる
減ることがないから。